2025.07.18

車は現金一括で買うべきか？　メリット・デメリットと賢い選択肢を徹底解説

車の購入を検討する際、「現金一括払いで買う方が得？」「ローンを組むべき？」と悩みますよね。

実際、日本では車購入者の約6割が、現金一括払いを選択しており、利息を払わずに済む一括での購入に魅力を感じています。

本記事では車を現金一括で買うメリット・デメリットを中心に、ローン購入との比較や中古車を現金で買う手順を、専門家の視点で徹底解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

車を、現金一括で買うメリット

まずは、現金一括払いのメリットから見ていきましょう。

ローンを使わずに、車を購入することで得られる、おもな利点は以下のとおりです。

支払い総額を抑えられる

現金一括払い最大のメリットは、なんといっても利息がかからないことです。

ローン利用時に、発生する金利負担がゼロのため、トータルの支払額を大幅に削減できます。

たとえば300万円の車を5年ローン（金利年1.95%）で購入すると、返済総額は約315万円となり、現金一括購入との差額は15万円程度にもなります。

この金額はローン手数料を含めるとさらに開く可能性もあり、一括購入ならこうした追加コストを丸ごと節約できるわけです。
ローンの縛りがなく安心

一括で支払いを済ませてしまえば、購入後の毎月の返済負担が一切ありません。

将来に渡って支払いが残らない安心感は大きく、家計管理の面でも精神的な余裕を得られるでしょう。

借金を抱えないで済むという点で、心理的なメリットも無視できません。
車をすぐ自分の所有物にできる

現金で全額支払った場合、車の所有権を、即座に自分のものとして取得できます。

ローン購入の場合、完済まで販売店や信販会社が所有権を保有するケースもありますが、一括払いなら、納車と同時に自由に車を扱えるのも魅力です。

改造や売却なども好きなタイミングで行えるため、車に対する自由度が高いといえます。

以上のように、現金一括購入には「支払い総額の節約」「将来の負担ゼロ」「即時の所有権取得」など多くの利点があります。

では反対に、大金を一度に支払うことによるデメリットには、どんなものがあるのでしょうか。

車を、現金一括で買うデメリット

つぎに、現金一括払いのデメリットについて確認します。

まとまった資金が必要になる一括購入には、注意すべき点もいくつか存在します。

手元資金が大幅に減ってしまう

一度に百万円単位のお金を支払うため、購入後は貯蓄が一気に減少します。

その結果、急な出費（病気・ケガの治療費や家の修繕費など）に対応しにくくなったり、ほかの目的のために貯めていた資金計画が狂う恐れがあります。

実際に「利息負担が嫌で100万円の車を現金購入したが、貯金が減って日常のやりくりが不安になった」との声もあります。

一括購入を選ぶ際は、支払い後に十分な生活防衛資金が残るかをかならず確認し、万一に備えて予備資金を確保しておくことが大切です。
希望の車種・グレードを選べない場合がある

用意できる予算内でしか買えないのも、一括購入の難点です。

資金に余裕がない場合、欲しかった車種や上位グレードを諦めざるを得なかったり、付けたかったオプションを削ることになるかもしれません。

車は高い買い物だからこそ、妥協して購入すると後悔が残る可能性があります。

一括で用意できる金額が限られる場合、選択肢が狭まってしまう点は覚悟が必要です。
現金払いだと、かえって値引き交渉で不利に？

「現金一括なら安くしてもらえるのでは」と考えがちですが、実は車購入において、現金払いは値引きメリットが小さいのが実情です。

ディーラー側にとって、ローン販売の方が信販会社からの手数料収入が得られる上、代金未回収リスクもないため歓迎される傾向があり、現金一括だと販売店の儲けが少なくなる分、大幅な値引きは期待しにくいのです。

実際、「ディーラーローンを組む代わりに、車両価格を安くしてもらえた」「ローン契約でオプションサービスを無料で付けてもらえた」という購入者の声もあり、ローン利用の方が交渉上有利になるケースが多々あります。

現金払いは手続きが簡潔な反面、「現金だから安くして」は通用しにくい点に留意しましょう。

以上が現金一括購入の主なデメリットです。

一括払いは経済的メリットが大きい一方で、資金面・交渉面でのリスクや制約も伴います。

それでは、ローンを利用した場合にはどのような利点と欠点があるのか、見ていきましょう。

ローンで車を買うメリット・デメリット

現金一括と対照的に、カーローンを利用して車を購入する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。

一括払いの裏返しとなる点も多いですが、自分に合った方法を選ぶために押さえておきましょう。

ローン購入のメリット

最大の利点は「今手元に、十分な現金がなくても車を購入できる」ことです。

頭金ゼロでも、月々の支払い計画さえ立てられれば、欲しい車に乗る夢を叶えられます。

特に高額な車種でもローンを組めば購入可能性が広がり、予算外だった車種・グレードを選択できる柔軟性が生まれます。

実際、500万円の車でもローンなら毎月の負担を抑えつつ購入できるケースもあり、一括予算では手が届かないワンランク上の車を狙える点は大きな魅力です。
ローン購入のデメリット

いうまでもなく、利息負担による総支払額増加が最大の欠点です。

ローンを組む以上、借入額に対して所定の金利を支払わねばならず、結果的に現金一括より高い買い物になります。

また、毎月の返済が、家計の固定支出となる負担も見逃せません。

加えて、ローン利用には事前の審査が必要であり、収入や信用情報の状況によっては、審査落ちでローンを組めない可能性もあります。

特に過去に延滞や債務整理がある方、非正規雇用で収入が不安定な方などは、ローン審査への不安が大きいでしょう。

さらにローン返済中は車が担保扱いとなり、完済まで車の所有権が自分に移らないケースも一般的です。

その間は勝手に車を売却できないなど、制約がある点にも注意が必要です。

このようにローン購入には、金銭的コスト増や継続的な支払い義務といったデメリットがある一方、資金面・選択肢の自由度を高めてくれるメリットがあります。

では、「現金一括」と「ローン」、結局どちらの方が得といえるのでしょうか。

現金一括とローン、結局どっちがお得？

「現金一括払いとローン購入、結局どちらが得か？」という問いに対する答えは、一概にはいえません。

それぞれ重視するポイント次第でメリット・デメリットの感じ方が変わるためです。

純粋に支払総額の安さだけを比較すれば、利息がかからない現金一括の方が、経済的に有利なのは明らかです。

しかし、「得か損か」は金額面だけで決まりません。

たとえば貯金をはたいて一括購入した結果、生活費に困ったり、ほかの出費に充てるお金が不足してしまっては本末転倒です。

多少の利息を払ってでも手元に余裕資金を残し、安心してカーライフを送る方が長い目で見てプラスになる場合もあります。

また一括では買えなかったお気に入りの車にローンなら乗れるとしたら、満足度という点ではローンを利用する価値は大いにあるでしょう。

逆に十分な蓄えがあり、今後の家計にも影響がない範囲で買えるのであれば、ローンで利息を払うのは「もったいない」かもしれません。

要するに、「支払い総額の安さ」を取るか「手元資金の温存」と「欲しい車に乗れること」を取るかのバランスで判断することになります。

自分の収支状況やライフプランを踏まえ、どちらが自分にとって“お得”といえるか、冷静に考えてみてください。

ちなみに第三の選択肢として、頭金をある程度入れて、残りを短期ローンで支払う方法も検討できます。

たとえば予算の30%を頭金として払い、残りを3年程度のローンで組めば、借入額と返済期間が抑えられる分、利息負担を大幅に軽減できます。

一括購入とローンの中間的な方法ですが、総支払額を抑えつつ月々の負担も無理のない範囲に調整できるため、「ある程度貯金は使ってもいいが全部は避けたい」という方には有力なプランです。

このように支払い方法は一括かローンの二択だけでなく、頭金や返済期間の工夫で柔軟に設計できます。

ご自身に最適なバランスを探ってみましょう。

中古車を、現金一括で買う流れと注意点

「中古車を現金で買いたいけれど、具体的にどう進めればいいの？」という疑問もよく聞かれます。

ここでは、中古車を現金一括購入する際の、一般的な流れと注意点を解説します。

購入する車の選定・見積もり

まずは予算内で購入可能な中古車を探し、販売店から見積もりを取りましょう。

現金一括購入の場合、支払うのは車両本体価格に加え、税金や登録手数料、リサイクル料金などの諸費用も含めた「支払総額」となります。

見積書に記載の総額を確認し、その金額を準備できるか検討します。
契約と支払い方法の確認

購入する車が決まったら、販売店と売買契約を結びます。

現金一括払いの場合、支払い方法は銀行振込が基本です。

多くのディーラーでは指定口座への振込対応となっており、店舗で高額の現金手渡しを受け付けない場合がほとんどなので注意しましょう。

契約時に支払い期日や振込口座を確認し、必要に応じて銀行の振込限度額の引き上げなど、事前準備を行ってください。
代金の支払い

契約書に従い、指定された期日までに車両代金を振り込みます。

支払いが完了すると、販売店側で入金確認が行われ、車両の登録手続きに進みます。

振込控えは念のため保管し、万一の行き違いに備えましょう。
納車と受け取り

購入代金の支払いが完了し登録手続きが済むと、いよいよ納車です。

現金一括払いの場合、ローン審査待ちなどもないため、在庫車であれば比較的早く納車日を迎えられます。

納車時には車両状態の最終チェックを行い、必要書類（車検証、取扱説明書、保証書など）一式を受け取ります。

任意保険の切り替えもお忘れなく。

自賠責保険は車両価格に含まれているはずですが、任意保険は別途契約が必要です。

現金払いだからといって特別な注意点は多くありませんが、高額現金を動かす際のセキュリティには、十分気を配りましょう。

以上が中古車を現金一括購入する大まかな流れです。

事前に段取りを把握しておけば、初めての方でも慌てず手続きを進められるでしょう。

ローン審査に不安な方へ：頭金ゼロ・信用回復ローンという選択肢

最後に、「ローンは通らなそうだから、現金一括で買うしかない」と感じている方向けの情報と提案です。

ローン審査に自信がない方や、まとまった頭金を用意できない方でも車を購入できる方法があります。

信用回復ローンの活用

最近では、金融ブラックの方向けに「信用回復ローン」という仕組みがあります。

例えばクルマテラスでは、複数の金融機関と提携し、一般的なオートローンに近い金利水準で融資を行う「信用回復ローン」を提供しています。

過去の延滞や自己破産などによって通常のローン審査に通りにくい方でも、現在の収入状況や返済意思を重視した、独自基準の審査で融資可否を判断するため、審査通過率は90%以上にのぼります。

提携する信販会社の数も、一般的な販売店の倍以上あり、お客様一人ひとりに合ったプランを提案できる点が強みです。

信用回復ローンでしっかり完済すれば、傷ついた信用情報を改善し、将来的に通常ローンが組みやすくなる効果も期待できます。

実際「過去ではなく、今のあなたを最大限評価します」と掲げ、完済後の信用回復まで見据えたローン商品となっています。